PC-9821 と RaSCSI と np21w と DiskExplorer と

 PC-9821 に “RaSCSI”を導入することで実機とエミュレータのHDD環境を共有したり大容量ファイル操作も思いのままに!?自分で試した限りすんなり”RaSCSI”を使用できたのですが、機種やボードによってはHDD容量の制限があったりで苦労する場合も?

・実機
 PC:PC-9821as
 SCSIボード:I/O DATA SC-98III
・RaSCSI:GOMONS DEVELOPER WORKS  http://retropc.net/gimons/index.html
 SCSI/SASIデバイスエミュレータ。現在では入手困難かつ正常動作も厳しくなってきた物理HDDではなく、microSDに保存したHDDイメージ(ファイル)を使用します。
 参考:「SCSI / SASI エミュレータ の RaSCSI (ベアメタルバージョン)
・Neko Project II 21/W(np21w)     https://sites.google.com/site/np21win/home
 PC-9800シリーズのエミュレータ。RaSCSIのSCSI HDDイメージ(HDN形式)に対応していますので実機とエミュレータで動作環境(microSD上のHDDイメージ)を共有できてしまいます。Windowsも安定して動作します。
DiskExplorer:実験室P        https://hp.vector.co.jp/authors/VA013937/index.html
 ディスクイメージ内ファイル操作ツール。RaSCSIのSCSI HDDイメージ内のファイルも操作可能です。
・FreeDOS:FreeDOS 方面       http://bauxite.sakura.ne.jp/software/dos/freedos.htm
 MS-DOSがなかったりした場合に使用。“FreeDOS(98)起動フロッピーディスクイメージ(2HD)”をダウンロードします。”img(Plane Image)形式”なので実機で使う場合はフロッピーディスクへ書き戻したりFDDエミュレータを使用します。

1.HDDイメージ(HDN形式)作成
 PC-98エミュレータの”np21w”で作成可能です。ただ自分のPC(Windows機)ではなぜか 400MB程のファイルより大きい容量が作成できないので コマンド プロンプトから以下のコマンドで作成しています(1GB)。
-> “rev60”から大きいサイズも作成可能となりました。サイズが大きいと作成に少し時間がかかるようです。

fsutil file createnew scsi_hdd_ID0.hdn 1073741824 1GBのSCSI HDDイメージを作成

2.”RaSCSI(ベアメタルバージョン)”のセットアップ
 ※エミュレータ(np21w)環境がある場合は先に初期化やフォーマット(手順3)をしても良い。
 “RaSCSI ベアメタルバージョン”のページの手順に従ってセットアップします。
 ・GIMONS DEVELOPER WORKS(“RaSCSI BAREMETAL”)    http://retropc.net/gimons/index.html
 (1)自分の”RaSCSI基板”に合わせたモジュールをダウンロードする
 (2)microSDに解凍した全てのファイルをコピーする(“human302.hds”は削除可)
 (3)作成したHDDイメージファイル(“scsi_hdd_ID0.hdn”)をmicroSDにコピーする
 (4)”rascsi.ini”をメモ帳等で開いて以下の内容で保存する
   ID0 scsi_hdd_ID0.hdn
  ※2ドライブ以上使用する場合はHDDイメージファイルを複数用意し”てID1”等の行を追加して記載。
 (5)microSDを Raspberry Pi にセットする

3.初期化・フォーマット
 ここでは”FreeDOS”を使った方法
 (1)RaSCSI基板をPC-98に接続してRaspberry Pi の電源を入れる
 (2)”FreeDOS”のFDを挿入、電源を入れSCSIのチェック処理(ボードによる?)で認識されているか確認する
 (3)FreeDOSが起動したら”BTNPART”コマンドでHDDを初期化する
 (4)再起動後”SYS”コマンドでシステムをHDDに転送する

4.うまくいかない場合
 ・Raspberry Pi のHDMI出力をモニター画面に接続表示してイメージファイルがマウントされているか確認する
 ・マウントされていない場合、ファイル名、ファイルサイズなどを確認する
 ・SCSIボードの設定などを確認する

DiskExplorerのプロファイル定義
 ”DiskExplorer(editdisk)”フォルダ内にある”types.ini”に以下の内容を追加しておけば容易にRaSCSIのSCSI HDDイメージ(HDN形式)を開けるようになります。

[RaSCSI HDD]
Extension   = ".HDN"
ProfileType = 3
HDDType     = 0
DiskStart   = 0
Sectors     = 25
Heads       = 8
SecLen      = 512



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