ArdSCSino Plus CD-DA対応版
ArdSCSinoは たんぼ(TNB製作所)さんが Arduinoで開発され、zatoさんにより ArdSCSino-stm32 として STM32F103C8T6(Blue Pill)に移植されました。
・TNB製作所(twitter) http://tnb216.html.xdomain.jp/
・ArdSCSino-stm32(twitter) https://github.com/ztto/ArdSCSino-stm32
ArdSCSino Plusは ArdSCSino を独自に機能拡張してきたもので、最新版で 音楽CD等の音楽データ(CD-DA)の出力に対応しました。
※ArdSCSinoは SCSIデバイスエミュレータで、現在では入手困難となった磁気媒体のSCSIハードディスクにかわり、イメージ化した(実際のハードディスクの内容全体を一つのファイルにバックアップした)ファイルを実際のハードディスクのように使用することができます。
ArdSCSino Plus CD-DA対応版 の特徴
・ハードディスクイメージは、ベタイメージ、NHD、HDI形式に対応
・カードスロットが2つあり 一方を疑似MOメディアとして使用可能(最大容量2GBで他PCとのデータ交換で重宝)
・疑似MOメディアはホットスワップ(PC動作中の抜き差し)が可能
・CDイメージの、CUE、CCD(CloneCD)、CDM(CD Manipulator)ファイルに対応
・CDDA(音楽CDデータ)の再生対応(FM TOWNSやPC98のCD-ROMソフトをイメージ化して遊ぶ!)
表 裏 X68 PC98
ケーブルの煩わしさがないコネクタ直結タイプですが、本体の背面になると SD延長ケーブルがあったほうが SD(疑似MOメディア)カードの交換がしやすい。ただ 長すぎると認識されなくなる可能性もあります。
1.使用方法
※基板裏面のハードディスクイメージ等を入れるスロットを SD1、表面のスロットを SD2 とします。
※SD2の第1パーティションを SD2-1、第2パーティションを SD2-2 とします。
(1)SD1スロット用カード
SD1用のカードはFAT32またはexFAT(推奨)でフォーマット
(2)SD2スロット用カード
SD2用のカードはカードの容量が2GBを超える場合、パーティションを2つ作ります。
第1パーティションはFAT(最大2GB)でフォーマット。980MBまたは1980MB(推奨)でテストしてます。
第2パーティションはFAT32またはexFAT(推奨)でフォーマット
第1パーティションは疑似MOメディアとして他機種とのファイル交換等用に使用します
第2パーティションにはCDイメージを入れられます
※疑似MOメディア(第1パーティション)を使用しない場合でもCDイメージは第2パーティションに入れる必要があります。
※2GB以下のカードでもCDイメージは第2パーティションに入れる必要があります。
(3)設定例 (各項目の詳細は「2.各項目について」参照)
例1:CDイメージをSD1に入れる場合(X68の例):
SD1の内容
・先頭の”CD”等はイメージの種類を指定します。
CD : CDイメージ。IMG/BIN/ISO形式。CUE/CCD/CDMファイルがある場合は同名(拡張子除く)のファイルを入れます。
HD : SCSI HDDイメージ。ベタ、NHD、HDI形式。
SD : 疑似MOメディア。SD2-1を疑似MOメディアとして使用する場合、0バイトのファイルを”SD50_IN.TXT”としてSD1に入れます。(SCSI IDは変更可能)
・2桁の数字は SCSI ID と LUN IDです。SCSI ID は 0~6、LUN ID は 0を指定します。
・HDDイメージの”_512”は セクターサイズです。通常”_512”を指定します。
・イメージファイルの場合(0バイトTXTファイルではない場合)は、その後は任意で名前を付けられます。ファイル名は拡張子を含め最大64文字です。
例2:CDイメージをSD2-2に入れる場合(X68の例):
SD1の内容 SD2-2の内容
(1)SD1の内容
・先頭の”CD”等はイメージの種類を指定します。
CD : CDイメージがSD2-2にある場合、0バイトのファイルを”CD60_IN.TXT”としてSD1に入れます。(SCSI IDは変更可能)
HD : SCSI HDDイメージ。ベタ、NHD、HDI形式。
SD : 疑似MOメディア。SD2-1を疑似MOメディアとして使用する場合、0バイトのファイルを”SD50_IN.TXT”としてSD1に入れます。(SCSI IDは変更可能)
・2桁の数字は SCSI ID と LUN IDです。SCSI ID は 0~6、LUN ID は 0を指定します。
・HDDイメージの”_512”は セクターサイズです。通常”_512”を指定します。
・イメージファイルの場合(0バイトTXTファイルではない場合)は、その後は任意で名前を付けられます。ファイル名は拡張子を含め最大64文字です。
(2)SD2-2の内容
※CDイメージをSD1に入れる場合と同じです
・先頭の”CD”はイメージの種類を指定します。
CD : CDイメージ。IMG/BIN/ISO形式。CUE/CCD/CDMファイルがある場合は同名(拡張子除く)のファイルを入れます。
・2桁の数字は SCSI ID と LUN IDです。SCSI ID は 0~6、LUN ID は 0を指定します。SCSI IDは SD1の 0バイトTXTファイルで指定したIDを設定します。
・その後は任意で名前を付けられます。ファイル名は拡張子を含め最大64文字です。
PC-98での注意点
PC-98では起動時に 疑似MOメディアとして使用するカードがSD2に入っていると起動できずにフリーズするようなので、起動時はSD2のカードは抜いておいてください。
起動時からカードを入れておきたい場合は”SD10_IN.TXT”ではなく”SD10_OUT.TXT”とすれば未挿入状態と認識され起動できます。起動後にツール等でMOドライブに対してイジェクトを行うと挿入状態に切り替わります。
※OS、ツールによってはイジェクト処理の違いから上手く動作しない場合があります。
2.各項目について
(1)HDDイメージについて
ベタ、NHD、HDI 形式が使用可能です。
また、特にPC-98では別途、設定ファイルの”scsi-config.txt”が必要な場合があります。
詳細は「X68000 / X68030 で ArdSCSino を使う」参照
詳細は「PC-9801 / 9821 で ArdSCSino を使う」参照
(2)疑似MOメディアについて
FATでフォーマットした領域が各OS(MS-DOS, Human68k, Windows等)からMOメディアと認識され実MOのように使用可能です。
最大2GB使用可能で、動作中に他のPCとのファイル交換などに使用できます。
詳細は「ArdSCSino Plus」参照
(3)CDイメージについて
ISO、CUE/CCD/CDM + IMG/BIN ファイル形式が使用可能です。
CUE/CCD/CDM + IMG/BIN ファイルでは CD-DA(音声データ) の再生が可能です。
詳細は「ArdSCSino のCD-DA(音楽CD)、CUE/CCD/CDMファイル対応」参照
3.その他
(1)ベンダー名等の設定ファイル
HDドライブ scsi-config.txt 「PC-9801 / 9821 で ArdSCSino を使う」参照
CDドライブ optcd-config.txt 「ArdSCSino のCD-DA(音楽CD)、CUE/CCD/CDMファイル対応」参照
MOドライブ optmo-config.txt 設定内容は optcd-config.txt と同じです
(2)LOGファイル
SD1に LOG.TXT ファイルが作成されます。正常にイメージをマウントできたか等が確認できます。
「SCSI / SASI エミュレータ の ArdSCSino を導入」
「X68000 / X68030 で ArdSCSino を使う」
「PC-9801 / 9821 で ArdSCSino を使う」
「ArdSCSino-stm32 を改良してみた」※ハードディスクイメージのNHD、HDI形式対応
「ArdSCSino Plus」※疑似MOメディア専用SDスロットの追加
※BOOTHで頒布予定
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