X680x0 に SCSI 機器を接続
レトロPC、特に16bit機以降(X68シリーズ、PC-98シリーズ、FM-Townsなど)ではフロッピーディスクに比べて大容量のSCSI規格の機器が(拡張ボードが必要な場合もあるが)標準的に使えます。
今となっては中古での入手となりますが、MOディスクドライブは割りと入手しやすくハードディスクの代わりにも使えるのでおすすめです。
X68シリーズでは、SUPER モデルからSCSIインターフェイスが標準装備されていて、それより前の機種では拡張ボードで対応します。
注意したいのがコネクタで、形状が違う場合は変換ケーブルか変換コネクタが必要になります。
X68シリーズのSCSIコネクタは”アンフェノール(ベローズ)ハーフピッチコネクタ”ですが、入手しやすいSCSI機器の多くは”標準ハーフピッチコネクタ(Narrow)(ピンタイプ)”だと思いますので変換が必要です。変換ケーブルや変換コネクタのほうが入手しにくいかもしれません。
MOは、フロッピーディスクのような交換可能なメディアなので複数の環境を使いまわせて便利です(複数のハードディスクを持っているようなもの)
MOディスクドライブ、ケーブルなど
コネクタ
SCSI機器:SCSI標準ハーフピッチコネクタ(Narrow)(ピンタイプ) 50ピン など
X680x0:アンフェノール(ベローズ)ハーフピッチコネクタ 50ピン
MOディスクドライブの種類
容量の違い :128M、230M、640M(下の容量は使える)
コネクタの違い:ピンタイプ、アンフェノールなど
SCSI機器の設定
※ディップスイッチ設定など機器ごとに異なるのでネットなどで情報を集める
1.SCSI ID の設定
SCSI 機器は ID(0~7の番号)で識別され、番号が重複しないようにIDを設定します
X68本体や拡張ボードにもIDが必要で標準で”7”が設定されています
(Human68kの”SWITCH”コマンドで確認・変更できます)
2.MOディスクドライブでは、MOモード/ハードディスクモードを切替られると思いますが、ハードディスク
モードのほうがレトロPCからは認識されやすいです
3.ターミネータ(終端コネクタ)の設定
接続された最後の機器であることが判るようにする設定で、ディップスイッチで設定するタイプと、ターミ
ネータを接続するタイプとあります
Human68kの設定
1.SCSI デバイスドライバを入手します
susie.x(sse_121a.lzh) http://retropc.net/x68000/
(”1.ソフトウェアライブラリ”の”ディスク/フィアルシステム” –> ”2.SASI/SCSI”の”susie.x"”)
2.解凍したファイルの、”susie.x"”をHuman68kディスクにコピーします
(参考「Windows と X680x0 のファイル交換(ディスクイメージ編)」
3.Human68kディスクの”CONFIG.SYS”に以下の行をSCSI機器の数だけ追加します
DEVICE = SUSIE.X –IDn
* |
※nは、SCSI機器に設定した ID(番号)を指定します
※X68本体や拡張ボードのID(番号)は”CONFIG.SYS”に追加不要です
A>ED.X CONFIG.SYS | エディタを起動 |
保存して終了 [ESC]キー を押した後 [E]キーを押す
保存せずに終了 [ESC]キー を押した後 [Q]キーを押す
SCSI機器のフォーマット
1.Human68kを起動して、コマンドラインからFORMATツールを起動します
A>format |
2.SCSI装置を使えるようにします
※FORMATツールのバージョンによって異なるかもしれません
(1)”SCSI装置”を選択
(2)対象のID の装置を指定
(3)”装置初期化”を選択
(4)”領域確保”を選択
容量:右枠に表示されている総空き容量を確認して入力
ボリューム名:任意で入力
システム転送:SCSI機器から起動したい場合”する”を選択
(5)”実行”で設定した内容の領域を作成後、”終了”を選択しメッセージに従い再起動します
システムを転送した場合はフロッピーディスクを取出しておくとSCSI機器から起動できます
※MOディスクドライブの場合、起動させるのに別途設定が必要な場合があります
(「X680x0 外付け MO からの起動」参照)
小技
・Human68kでは”drive”コマンドで接続されているディスクドライブの一覧を表示できます
・MOディスクやハードディスクを起動可能な複数の領域に分けている場合、キーボードの[HELP]キーを押し
ながらX68の電源を入れると、領域の選択ができます
最近のSCSI事情
・”CF to SASI/SCSI変換機” では、コンパクトフラッシュ(CF)をSCSI機器として使用できる。
クラシックPC研究会 http://classicpc.org/index.html
・”RaSCSI”と言うSCSIデバイスエミュレータ。今の機器で代替できるのは心強いです。
SCSIデバイスエミュレータ RaSCSI http://www.geocities.jp/kugimoto0715/rascsi/
<参考>
・俺のレトロ研究室 http://retoro-game.blog.jp/
(月別アーカイブの”2017年02月” –> “X68000 MO・HDD変換番長へインストール”)
・@IT「ケーブル&コネクタ図鑑」 http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/0207/10/news005.html
コメント
コメントを投稿